第1話 ボトルシップが動いたら?!
ボトルシップをご存じですか?
瓶の中に船が入っているという驚きと美しさ,楽しさを兼ね備えたオブジェです.
瓶の口より大きな船をどうやって瓶の中に入れたのか.あれこれ想像しながら見るのも楽しいオブジェです.
そんなボトルシップが瓶の中で動き出したら…?
きっと,もっと楽しいものになるでしょう!
こんな安易な発想から始まったのが「瓶の中に機械を入れるプロジェクト」です.
始めは少し大きな瓶から取り組みました.口径60mm私の手は入りませんが,子供の手ならなんとか入るくらいの瓶です.
早速,中に入れる機械を設計してみました.機械先端の位置(水色部分)を3自由度で自由に動かせる機械です.入力は緑色の円盤に取り付けられた磁石を瓶の外から駆動することで与えます.
以前に投稿した謎の機械を組み立てている様子です.
— OKs (@OKs_robotics) February 27, 2023
瓶外で組み立てている時間を除いても,完成まで8時間程度の時間を要します. pic.twitter.com/FO5cZ4u2lo
組み立ていかがだったでしょうか.
8時間くらい集中力を保ってひたすら瓶の中にねじを入れては落っことし,拾っては落っことしを繰り返すことができれば,結構簡単に組み立てできます(?)
瓶の中で組み立てるためには展開機構を上手く作り,できる限り瓶の外で組み立てて中に入れて展開するのが重要であることが分かりました.
第2話 動くボトル機械で機械工学を活性化したい
日本の産業を支えてきた機械工学の分野ですが,最近ではコンピュータの発達により,情報処理の人気の高まりに押されています.
私はメカ屋.機械工学の楽しさ・魅力をもっと知ってもらいたいと思っています.
ボトルシップの驚きという芸術性を組み込んだ「瓶の中の機械」なら,普段機械にあまり触れない方にも機械の面白さを分かってもらえるのではないか?
そうした発想からこの第2話は始まりました.
第1話の「瓶の中の機械」は機械分野の人の反応は良かったですが,3自由度で動くという地味なコンセプトでは技術が難しい割に一般受けしにくいという難点がありました.
そこで,自由度を1に減らす代わりに,サイズをもっと小さくして驚きを増し,デザイン性にもこだわった作品を作ることにしました.
今回使った瓶は口径22mm.指一本がなんとか入るサイズです!!
組み立てを容易にするため,展開機構やモジュール化を工夫し,5つのモジュールだけで構成することに成功しました.
出来上がった作品がこちらです.
組み立ての様子はこちら!
瓶の中に入れるオブジェは折り紙,思い出の風景,苔テラリウムなどアイディア次第です.
この作品をもとにキット化を行い,瓶の中で機械を組み立てるワークショップを行っています.
中に入れるオブジェがストーリー性を生み出すことで,機械が専門でない方にも楽しんでいただけるようになりました!
ベース部分を太陽電池で動くようにするなど,オブジェとして楽しめるように今後も改良を行っていく予定です.
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